LESCAUT
このページは真田×速水(さなはや……?言いにくいなあ)です。


どうでもいいきっかけは以下

まっきー「真田が異様にエロい」
至「今更何を言っているのか」
まっきー「しかし真田のエロさを向ける相手がおらん」
至「あのジムのひととか……? おれのはらがねえ。しかしあのひと健全すぎて。」
まっきー「あのリアクションキング唐沢か。萌えぬ。もっとこう、一筋縄ではいかない相手で……速水? この二人の接点を考えると速水が痛々しいな(>_<)」
至「速水一筋縄ではいかんのか(笑)速水ばっかりつっかかりそうですけど。ダメじゃん速水。受キングになってしまう。うーんもし真田にいろいろされちゃうなら大変な色気が……キャンキャン吠える速水(笑)」
まっきー「速水受けキング!!!速水ばっかりつっかかるのかいいなあそれ。あああカップリングが崩壊する。でも速水受て萌えるななんか」
至「今更何を(以下略)」

まっきー「寝られないので真田×速水を妄想した」
至「どんなん」
まっきー「速水が木下ジムに取材に来て(※)二人が酒を飲んでみたりして深酒して真田がなんとなく速水を襲ってしまって云々」
至「うーんわたしの中では真田はそういう意味では動かんなあ………(30分後)こんなん考えてみたけどやっぱりむりだった(笑)」


で、こんなんというのが以下


深酒して速水の家は遠いので真田のうちで寝かせてもらうことに

「いい趣味してんのな。彼女か」
 真田の部屋に足を踏み入れた速水は面白そうに物色した。
「シャワーでも浴びて来たまえ。タオルとかも用意しておくから」
「い―よ汗かいてねえし」
 速水はそう言ってソファにぼすんと倒れこんだ。ポットに水を足していた真田は声を荒げる。
「速水龍一の言葉か? それが。……おい」
 返事の代わりに寝息。あのワインを二本も空けて、まあよくここまでもったものだと真田はため息をついた。
 逢った当初はこの男とここまで近づけるとは思っていなかった。
(……こういうのを、馬が合うというのかな)
 真田はポットのスイッチを入れてから、ソファに近づいた。案の定ネクタイすら外していないまま寝息をたてている。真田は手を伸ばしてネクタイの結び目に長い指を差し込む。しゅるり、しゅるしゅると音をたてる。やはりシルクか、この男は、となんだか真田はおかしくなった。ついでに胸のボタンもいくつか外してやる。速水が身じろぎした。
「……襲う気か……」
「そう思うなら風呂に入れ」
「……お―……」
 また寝息。
 お―ってなんだ、と真田は呆れた。速水のセリフには別段驚かなかったが、そんなことを言うだけのフェロモンはその胸元からぷんぷん漂わせている。真田は思わず速水にそういう趣味があるのかと疑ってしまった。
 速水の顔をなんとはなしに見つめてみる。整った、綺麗な顔立ちだ。この顔を傷だらけにし、晴れ上がらせ、血を流しながらこの男はボクシングを再興させようとしたのだ。物好きもいるものだ。彼のファン(主に女性)はきっと、彼が殴られるのは我慢がならなかったろう。ボクシングなのに、と真田はおかしくなった。
「……おまえもけっこう飲んだのに……」
 速水がいきなりもぞもぞと動いた。
「は?」
「も―醒めたのか?」
「割とね。……いいよ、そこで寝てても」
「オレ様をベッドまで運んでくれ」
「…はいはい」




ここまで書いたけど真田が襲うところまではやはり想像できませんでした〜ってゆったら
まっきーがさなはやを書いて送ってきた。のが以下



酔い、というものは恐ろしい。普段思いもよらぬ行為に己が及ぶのを止められない。

酩酊状態といものについて一通りの知識はあるはずの真田であったが、知識と体験するということとはやはり多大な違いがあることに改めて気付かされる。

ボクシングを引退して一年半あまり。
その自分と歳も引退した時期もさほど変わらぬ男、速水龍一。
この男と、自分は昨夜、セックスをした。気がする。多分。

(現実を直視しよう…。記憶はともかく身体でわかる)

吐精後であるという身軽さを感じるのだ。間違いない。
物事を普段から曖昧にしない質である自分が、一瞬とはいえうやむやのままにしたい、と思った。それほどの衝撃だったのだ。

問題の速水はといえば、起きるとすぐさま真田の部屋のバスルームに閉じこもった。
そこで速水が何を考え何をしているのか、などとはとても想像したくない真田である。

しばらくすると濡れた髪を荒々しく拭きながら速水が現れた。
すでに昨日着ていた服をおおざっぱにだが身に着けている。
「…世話んなったな。それじゃ」
と真田の顔も見ずに淡々と告げると、髪を拭っていたタオルを放り出し、自分の持ち物であるジャケットと鞄を無造作に掴んだ。
そのまま無言で玄関に向かう速水の背に思わず真田は声をかけた。
「速水…!」
「…何だ」
話を聞く気はあるのか,速水が不穏な空気を纏いながらも振り返る。
こんなことをしても速水の神経を逆なでするだけだとはわかっていたが、あえて真田は差し出した。
「………これを」
「…………」
訝しげに速水が眉を寄せる。
一目でなんらかの医薬品であることがわかる小さなチューブである。
「………軟膏だ」
どこに使うかとまでは口に出せず、あとはひたすら速水の反応を待った。
速水はたっぷり5秒はその薬を見つめていたが、おもむろに手にした荷物を床へおろした。
そのまま流れるような動作で一歩踏み込んだかと思うと、遠慮会釈のない一撃が真田の顔面にヒットした。その衝撃で真田は後ろの床へ吹っ飛んだ。
「………っっ」
真田からダウンを奪った速水は、吹っ飛ばされながらも律儀に真田が放さずにいたチューブをひょい、と手にした。
「もらっとく」
とひとこと言うと、そのまま悠然と真田の部屋を後にした。



これを読んだ至がえらい興奮して(笑)仕事の合間に携帯で打った続きが以下



 真田は自分の顔立ちがどうこうということについては無頓着な方であったが、今回ばかりは気になった。というより気にせずにはいられなかった。なにせ大学構内中その話題で持ちきりである。
 真田がボクシングをやるということは知られていたが、同時に殴られない、それほどの実力を持っているということも知られていた。その真田がこんな有り様なのだ。様々なことがまことしやかに噂された。
「いいよなあおまえは、喧嘩でもボクシングでも、愛欲のもつれでさえも同情されんだからなぁ」
 真田の同期は深く追求しないかわりに軽口を叩いた。真田はカルテに目を落としたまま言った。
「一番近いのは愛欲のもつれだけどね」
 目だけは笑っていない真田の言葉に、同期は持っていた缶コーヒーを取り落としそうになった。
「……マジでか」



以下次号(笑)


※まっきーの中では速水は引退後スポーツライターだという設定。至は「速水はそんな裏方には絶対回らないと思う」とか力説している(笑)


 はいはい続きですよ(笑)まっきーさんは書いてくれなかった。がっくり


「…………」
「いや、おまえがか……? ……おまえがなあ……」
 それはいま一番自分に問いたい。と真田はつくづく思った。真田があまり自分のことをべらべら喋らないと判っている同期は気を取り直し、机に頬杖をついて真田を眺めた。
「ふふふ。よし、ではこの僕が推測してやろう」
 嫌だなあ、と真田は苦笑した。
「ズバリ、おまえそれはボクサーにやられたな」
「え」
 真田の体中から一気に汗が噴き出すような気がした。ああこれが脂汗というやつか。久々だ。いやそんなこといちいち考えてる場合じゃない。
「な……なんで判った?」
「おお、正解か!? 俺もなかなか洞察力が上がってきたなあ。いや、だっておまえの顔、素人の俺が見てもあまりにもきれいに入った感じするもん。そんでもって愛欲のもつれときたらきっとおまえはそのパンチを甘んじて受けたに違いない。相手のやるせない気持ちを発散させてやるためにな。おまえは紳士だからなあ。どうだ」
「…………」
 確かにあれは避けようと思えば避けられたような気もする……無意識のうちに速水のためになどと思って避けなかった、の、か……?
 あ―滝のように汗が流れる感じがする、と真田は思った。
 同期は真田が何も言わないのを見て満足そうにうんうんと頷いた。
「そうかそうか、愛欲のもつれか。誰もが通る道だぞ、真田。だいたいおまえはこのテの話がなさすぎたんだ。いまのうちになんでも話せ」
「…………なあ、倉本」
「おう」
「……………前立腺の話を前にしてだだろう?」
「へっ?」
 いまの自分の混乱具合は、とりあえず誰かに話さないと客観的には見られないだろうという考えが真田の中で湧き上がってきたことによるとんでもなく唐突な告白である。あと、もうバレているならいいや、という自暴自棄感も当然ながら起因する。
「いや、先週の生態学終わってから喋ってたじゃないか」
「………ああ、東海林氏の講義な。男にしかないっていう性感帯の。……なんだいきなり」
「……話半分だったから確かめたら本当にその通りだったんだよ……すごかった……」
 話の内容が内容なので、倉本はちょっと間を置いて尋ねた。
「…………彼女にやってもらったのか?」
「え? いやだからそのボクサーに……」
「ボ……ボクサーにやられたのか!? それを!?」
「違うって、ボクがしたんだよ」
「はぁぁぁ!?」
「………………」
「………………」
 嫌な間が流れた。
「…………俺もしかしてものすごい勘違いしてる? …………いや、聞きたくないけどここまできてるしな………」
 倉本は恐る恐る言った。真田はというと顔から血の気が引きに引いている。
「同業者の彼女に手を出して喧嘩した、とかそういうあれだと思ったんだけど。…………おーい。聞いてる?」




↑つかれた(ひどい)



一夜の過ちから何日か経ったあとというか
なんかこう、吹っ切れた真田さんが頑張る話?(笑)



「速水。……君を抱きたい」
 余裕などまったく感じさせない顔で真田は言った。切羽詰まっている、という意味ではない。有無を言わせぬ力のこもった言葉だ。
 速水の振り向きざまの拳は真田の顔面には命中しなかった。小気味よい音を立てて真田のてのひらに受け止められた。速水はギリ、と歯を噛み締めた。
「……殴らせろ」
「断る」
「オレの機嫌をとりたくはないのか?」
「別の方法があるさ」
「それこそお断りだ! 何を勘違いしてんのか知らねえが、調子に乗んなよ」
「調子に乗りたくもなる。なぜここへ来た?」
「わっ………忘れ物したっつっただろ……!」
「誰かに届けてもらうとか、電話で連絡でもすれば良かったはずだ。速水、いいからこの手をおろせ」
 速水は息を強く吐き出して、真田の手を振り払った。ひたすら無言で睨みつけられて真田は少し苦笑いをした。
「ボクもいきなりで悪かったよ。玄関で言う事じゃなかった。何もしないと約束するから、部屋へ入って話をしないか」
「…………お前それ、オレが簡単にハイとでも言うと思ってんのかよ」
「うん、実は思ってないけど」
 睨みつけたまま少し呆れたように速水が言うのに、真田は照れたように笑った。
「こないだのバーで、少しは分かり合えたと思ってる。ボクのことも少しは判ってくれていると自惚れてみたんだ。ボクは本当にキミに何もしない。嘘だと思うかい?」
 長い沈黙のあと、速水は言った。
「…………………もう酒は飲まねえからな」
「どうぞ。散らかってるけどね」
 真田は心から嬉しそうに笑い、速水を招き入れた。



ええ〜〜ほんとになにもしなかったらわたしが困るんですけどどうなんだ。(笑)



「ひとつ後悔していることがあってね」
 一通り、先日の取材の話の関連を話した後で(結局そういう話をしに戻ってきたのかと真田は内心がっかりしていたが、前と同じように速水と話せていることに感動もしていた)、両手で持ったコーヒーカップに目を落として真田は言った。速水はソファにふんぞり返って真田の入れてくれたコーヒーを飲んでいる。
「…………なにを」
「さっき、キミに何もしないと約束したこと」
 速水が思い切りむせた。体を背もたれから起こし、テーブルの上のティッシュペーパーをむしり取って顔を拭き、資料や鞄を手元に引き寄せて立ち上がった。
「…………邪魔したな」
「後悔してるんだよ」
「帰る」
「速水」
 玄関に向かおうとしていた速水はなぜか立ち止まった。真田はまるでそれをわかっていたかのように続けて言った。
「もうすこしいてくれ。大丈夫、約束は約束だ」
「おまえなあ…………」
 速水は肩を落として長い溜息をついて、振り返った。
「何がしてえんだよ。っていうか、何が言いてえんだ。オレを警戒させたいのか警戒させたくないのかハッキリしろ。…………あ、あんなこと、しておいて、部屋に入れだの、……後悔してるだの」
 速水の最後の方の言葉は震えていたが、恐怖や屈辱などの感情は感じられなかった。
「それが判らないからキミにも協力してもらいたいんだ。ボクひとりじゃ無理だしね」
「な、なにが?」
「こないだの夜のことさ。あんまり良く覚えてなくて……ボクもショックだったよ」
「てめえが言うな! こっちはもっとショックだ!」
「それが問題なんだ。速水、ボクは君に謝ったほうがいいのかな」
 速水は押し黙った。真田は座ったままじっと速水を見上げている。真剣な顔つきではあったが、どこか楽しんでいるふうだ。
「その、もちろん行為からすればボクが加害者なわけなんだけど」
「よく判ってるじゃねえか」
「ものすごく悪いことをしたのなら、今こうやって、キミと二人っきりで話なんて出来てないはずじゃないか」
「…………………」
「速水。ボクはキミに謝るべきかい?」
 速水は何も言わずに俯いている。不思議なことに、どう言葉を返そうか悩んでいる、というよりは、自分の中に答えがあって、それを出すのを躊躇っているように感じられた。



 真田は天然で速水に振り回されてーvとかゆってたわりには何この余裕カマしてる真田。いや、これからだ。これからなんだ……

 速水は一体どういう感じなんでしょうね〜とかゆってたらまっきーさんがこんなのも送ってくれた。



速水は首をかしげた。
真田という男がわからない。
男の体を抱いて本当に楽しいだろうか、と思う。
そういう自分はどうなのだ、とは考えない速水だった。
真田とのセックスに快楽を感じられる。それならばしてもいいじゃないか、と思うだけだ。
物事を突き詰めて考えない。体が動くにまかせる。速水にはそういった面があった。
が、真田はその速水とは逆に理詰めに考えるタイプに見える。だからますますわからない、と思うのだ。
(あいつオレが好きなのか?)
と自問してみて即座に「有り得ない、有り得ない」と否定する。
速水は秋波を浴びることに慣れていて、女も男も自分に対してそんな好意を持っていればわかる。
だが真田からはそれが感じられない。
ただ戸惑っているようには見える。
いつもリングの上では腹が立つ程冷静で、乱れることなどなかった真田である。その男が速水の前で訳のわからない言動に出たり、そんな自分に焦ったりしているのだ。
(まあ、面白いは面白いよな…)
真田が何を思って自分とこんな付き合いをしているのかは知らないが、しばらく飽きずに済みそうだ、と真田が聞いたら倒れそうな結論を出して、速水はかなり勝手に己の疑問に決着をつけた。



 まっきーさんは「速水が真田と続いているのは、なんだかんだで思いのほかヨかったから。真田てんて〜はおべんきょ熱心なのでどんどん上手になるといいよ」とかコメントした。おまえ……なんだその速水、エロすぎる……。勉強熱心な真田先生を想像して鼻血が。ああんもうなんだこの(以下略)。……いや、それはそれでな……(笑)


 とりあえず至は「紳士でヘタレ、ベッドの上では面目躍如な真田(でも基本は速水に弱い)×女王様ライクに真田を振り回しつつベッドの上では返り討ち的速水」なので、ここらあたりでまっきーさんと別の道を歩むことに……(笑)



まっきーさんがさなはやエロを書けエロを書けとうるさいので調子に乗ってみた。



 速水の体を念入りに舌で愛撫しながら、その内部をその指で深く穿つ。言葉で確かめて「いちいち聞くな」と殴られたことのある真田はとうに無言だ。空いた左手で速水の髪を梳き上げてやると、三回目ほどで、肘をつっぱらせて拒否された。感じ始めたことを示す潤んだ目をしている。
「……嫌?」
「きもちわるい」
 酷いな、と真田は苦笑して、右手に力を込める。例の部分を意図的に掠めると、速水はわずかにのけぞり、掠れた吐息を漏らした。赤い唇から見える濡れた粘膜。
 ……そういえば、キスをしたことがない。
 何度も体を重ねてはいるがそれだけ抜け落ちている。まるでお互いにキスという行為を知らないかのように。
 自分の顔の上に影が落ちたことに気がついたのか速水がうっすらと目を開けた。真田の端正な顔を見て、なんだと言いかけたその唇を塞ぐ。
 意に反して速水は抵抗しなかった。真田は軽く舌を差し込んでみる。ふわりとほどかれた速水の口内をゆっくりと舐めまわす。歯と歯の間に舌を押し込むようにし、歯茎を擦り、大きく舌を動かして撫でる。
「ん……」
 真田は締め付けられる自分の指に気付いてはいたが、あえてその部分には触れずに、舌と連動させるように動かした。
「ふぁ、……ぁ、う」
 しばらく丁寧にそれを続けていると、速水がまともに声を漏らした。体は小刻みに震えはじめ、真田の肩を掴む手に時折強い力が入る。
 絶頂への始まりだ。いつもより大分早い。
(口が性感帯なのかな)
 舌を口内にこすりつけながら、ほんのすこしだけ、嗜虐心をそそられる自分がいた。このままゆっくり愛撫を施していけば速水の望むところまでいける、それは判っている。だが。
「……ッあ、ひぁっ」
 ぐ、と速水のいいところを真田の長い指が攻める。速水が真田の肩に爪を立てて仰け反る。首を振って真田のくちづけから逃れようとするのを、彼の顎を掴み固定し、さらに深く舌を絡める。かき混ぜる。熱を擦りつける。
「……くはっ、ぅ、ァ」
 びくびくと痙攣する体は、速水の嫌いな種類の性急な絶頂に達したことを表していた。がくりと力を抜いて肩を落とす速水に気付き、慌てて速水の顎から手を離す。速水は涙を零して肩で息をしている。
(……しまった)
 真田の頭は真っ白になった。速水の中にいる指は抜くためにさえ動かすのも躊躇われた。
「……っ、は、はぁ、は……」
 速水の痙攣は治まらない。艶やかな髪の毛が張り付いた首筋はうっすらと朱に染まっている。真田はごくりと喉を鳴らした。
 速水の目が開いた。形の良い唇を引き結び、荒い息のまま、ばかやろう、と呟いた。



 初めてドライアウト…じゃないドライ(以下略)に挑戦してみましたけどいまいち。絶対真田ならもっとすごいことやってるー!(笑)




「なあ、オレのネクタイがない」
 早朝、真田が冷蔵庫から水を取り出して飲んでいると、ワイシャツを羽織ってジーンズを穿いただけの速水が台所に姿を見せた。ワイシャツのボタンをひとつも留めていない。
「知らないよ。昨日どこで自分が服を脱いだか思い出してみたら?」
「お前が脱がしたんじゃねえの。……オレにも水」
「昨日は何もしてないよ」
 真田がピッチャーから新たにコップに水を注いでやると、速水は振り向いて渡そうとした真田の背中越しに手ごと掴んでそれをあおった。速水の裸の胸が真田の背中に一瞬だけぴったりと合わせられた。起きたては流石に体温が高いな、と真田はなんとなく思った。
「…………」
「さんきゅー」
 そのまま速水はふらふらとリビングへ行って、自分の持ち物を片付け始めた。あーでもないこーでもないとぶつぶつ言っている。多分今日の予定か何かを立てているのだろう。
「今日は休みじゃなかったかい」
「そうだぜ。なあ、お前のさあ、コレいる? 持っていっていい? 昨日借りて、書きやすかったんだよな」
「どこの文房具屋でも売ってるけど。どうぞ。返さなくていいよ」
 真田は速水がボタンを留めずにあちこち動き回るのがどうしても気になった。なんだかおかしな気分になってくるのだ。たしかに昨日は二人とも疲れていて、速水を持ち帰ることだけはしたが何もしていない、それだけが理由ではないのだろうけれど。
 ただ、さきほど触れ合った速水の熱が、そういう種類ではないとは自分では言い切れない。
 真田はとりあえず、歩いていって速水に手を伸ばした。
「………何してんだ」
「見れば判るだろう。着るなら着たまえ、ちゃんと」
 速水は自分のシャツのボタンを留めていく真田をじっと見た。真田はふと手を止めて速水を見返した。
「おまえって時々頭イイのか悪いのかわかんねえ」
「は?」
「今日は休みだって言ったのに」
 速水は両手を真田の首に回して近付き、囁いた。
「誘ってたんだけど」
「………………」
 真田はしばらく瞬きを繰り返してから、速水の腰に手を回して抱き寄せる。ほとんど無意識というか、真田はそうしてから自分がそれをしたことに気が付いた。こんなに近くで見つめ合っている自分たちも可笑しい。
「ボクの予定は聞かないのか」
「ゴムの残りの数だけが気になる」
「口の減らないヤツだよ、キミは」
 真田は笑って、先ほどと逆のことをするべく再び速水のシャツに手を伸ばした。



 何が書きたかったのかというとセクシー速水でした。白いワイシャツはだけ速水ワッショイ!あと速水の腰を抱き寄せる真田先生もえ。笑



 真田の羞恥プレイが見たいとまっきーさんが言った瞬間から一気に妄想が広がってしまったのでもう速攻書く。(笑)



「どこがいいか言ってくれ」
 どちらかというと命令ではなく懇願のニュアンスだった。だが速水は一気に頭に血が上った。
 真田がそういう人間でないことは速水は知っている、だがしかし今のこの状況でそれを強要するということはどういうことか、コイツはまったく判っていない。そこが凶悪だ、と速水は途切れ途切れの思考の中で思った。
 真田のやたら広いベッドの上で、うつぶせになって、覆い被さられて、掻き混ぜられて、意識は混濁している。真田が速水の内部を緩やかに擦りあげるたび、速水は大きな枕に顔を埋めて堪える。
「速水」
 真田の声は既に困惑気味だ。どうしていいか判らない、とでも言いそうな。どうしていいか判んねえのはこっちだ、と速水は腹立たしく思う。
「………ふっ、うっ、くぁ」
 くぐもった声が自分の下から聞こえてくることに真田が眉を顰めるのが手に取るように判る。
「速水。……いいのか、悪いのか、どっちなんだ」
 言えるか、バカ。
 心の中で悪態をついた途端、際どいところを彷徨っていた真田はとうとう速水の一番いいところを掠め出した。吐息を枕で抑えるのはもう限界だった。真田が毎回言うように、声は出さないと辛い。出した方が耐えられるのだ。
「ひぁ……っっ! うぁっ、あーっ、あぁーっ」
 速水はしがみついていた枕をベッドの頭の方へ押しのけ、肘で体を支えて起こし、首を振って、半狂乱になって喘いだ。枕を放り出した時点で真田が酷く驚いて覆い被さっていた上体を起こした。だがもうどうしようもない。真田のバカを気にする余裕などない。大体これだけ辛そうにしているのに真田は愛撫をやめないのだ。どころか、ますます激しくなる。
「んっ、あーっ、やぁっ、ひっ……あ、ん、うあぁーっ」
 もはや悲鳴に近い声をあげる速水の耳に、真田はくちびるを近付けて、熱っぽく囁いた。
「……いいんだな、続けるよ、速水」
 判ってんなら早くやれバカ野郎……!
 と頭の片隅で思いつつ、その情欲に満ちた真田の声に、速水はこのうえもなく燃え上がってしまったのだった。
 真っ白で甘いスパークは早かった。

 このときの真田の声を思い出すたび、速水は知らず首筋まで赤く染める。真田はそんな速水を見て疑問に思うよりも先に、煽られる。
「……キミはもう少し自覚した方がいいな」
「なにを」
「……ん。声、とか。……顔、とか」
「なにがどうだって言うんだよ」
 頬を染めたままで睨みつけられても、と真田は閉口した。
「その、まあ、……結構そういう種類の人に、目を付けられてしまうかもね」
「おまえみたいに?」
「失礼な……」
 この減らない口が、自分の手によってとんでもなく甘い声を出すのだ、と思うと、今度は真田の頬が染まった。
「お、おまえだってなあ、……エロいんだよ、色々と」
「え? どこが?」
「…………………」
「…………………」
 お互いに何を言っているんだと気付いた時点で、ものすごく気まずい間が流れた。




 真田の声がエロいという話でした。(違)




 いつもより多めに喘いでおります↓



「……ぅぁ、あン、あ、ふぁっ」
 漣のように押し寄せる快楽に襲われ、自分で聞いたことのないような声が勝手に漏れる。そうさせている当の真田は、ちゃんと快感を感じているのだろうが自分を気遣っているだろうことがありありと判る。
「……く……そぉ……っ」
「ん……なに……?」
「ん!……あ!……あっあっ、ぁ」
 真田の膝に乗せられ揺り動かされる体はしっかりと抱え込まれ、どこにも逃げようがなく、身も世もなく甲高い声が上がる。速水はすんでのところで理性を放り出すところだったが、彼のプライドはエベレスト山よりも高い。
 速水は死に物狂いで真田の肩口に噛み付いた。
「ぁ……っつ」
 真田の動きが一瞬だけ止まった。
「速水、……」
 べりっと音がするような勢いで噛み付いた速水を引き剥がし、真田はすぐに速水の顔を覗き込んだ。
「だ……大丈夫かい?」
 口の中が鉄臭い。大丈夫かっておまえが大丈夫じゃねえだろ! と速水はくらくらする頭で思った。
「だ……いじょうぶじゃない」
「え……ごめん、痛い? 抜こうか?」
「……きもちよすぎて、しぬ」
 真田はぽかんと口をあけた。速水は状況が状況でなければ快哉を叫ぶところであった。なんて顔だ。ざまあみろ!
 だが真田はそのあとすぐに、良かった、と微笑み、速水の額に張り付いた髪の毛をかきあげて口付けた。速水の全身がそそけ立った。こんなときにキスとかありえねえ! だが真田はすぐに動き出し、速水の抗議を掻き消した。
「や、ちょ……ぅあ! あーっ…あぁっ、ひあぁっ」
 ぶるぶると首を振り、今度こそ速水は何も考る暇もなく喘がされ続ける羽目になった。
「んっ……ん、ぁふ…あっあっ…」
 ほんときつい。ダメだ。助けて。
 速水は真田の首に限界まで腕を回して抱きつく。抱きつくことで快感を逃がすかのように。真田が息を吐き出したのがわかった。速水の耳に囁く。
「今日は後ろじゃダメだね。……いい?」
 真田の手が前に伸ばされた。速水は真田の肩口に顔を埋めたまま、こくこくと頷いた。



 エベレストより高い、っていう一文を書くときが一番恥ずかしかったです。他に言い方はないのか。





 真田と速水のイメージをリアルにしてみた結果というかなんというか


「何しけたツラしてんだよ。愛しい恋人が深夜訪問してやったのに」
 玄関で出迎えた真田の横をすり抜け、速水は勝手知ったる他人の家とばかりにリビングまで入っていく。鞄をソファに置き、振り返ると真田はこちらを向いて突っ立ったまま。
「……なにしてンだ」
「……ん。……いや」
 のろのろとした動きでドアを締め、真田はようやくリビングへやってくる。どう考えても様子がおかしい。
 速水が連絡無しに訪問してくることはしょっちゅうで、真田の方ももう、何をしにきたかなどは聞かなくなっていた。
 今日も仕事? お疲れさま。何か飲む? シャワーは?
 真田らしい穏やかな至れり尽くせりの歓待を受け、そのあとは速水の望みどおり、ベッドへ誘ってくれるのが常だった。
 実を言えば速水は今日、すでに風呂を済ませて来たうえで着替えを持ってきている。しかもソファに荷物をおいたその足で寝室へ行こうとしていたのだった。だが。
(なんか……そんな雰囲気じゃね―なぁ……)
 とりあえずといったふうで向かいに座った真田を見つめる。
「……オレ、来ちゃマズかった?」
 真田は顔を上げた。
 真田の顔立ちは見るものを安心させるような穏やかな雰囲気があって、なるほど医者には適している、といつも速水は思う。顔の周りの髪の毛を上げているのも、それが理由だ。髪が顔にかかると影が出来て、患者の心証はよろしくないんだよと前に真田は言っていた。
 その髪も今日は乱れ、表情も見るからに憔悴しきっている。だが、真田はふ、と笑った。
「いや、そんなことないよ。……キミに会いたかった」
 速水はうっかり口をぽかんと開けてしまい、そのあとで慌てて表情を引き締めた。
 これはいよいよ簡単に事が運ばないようだ。速水は内心うんざりした。真田の悩みを聞くつもりなど毛頭ない。とっとといつものように快楽を貪りあって、満ち足りて帰りたいだけなのに。
 速水はできるだけ不機嫌そうな顔にしようと努めていたが、さきほどの真田の言葉のあまりの甘さに実はうろたえていた。
(あいたかった、とか。……すげえ。はじめて言われた)
「……いや、すまない。せっかく来てくれたのにな。……何か飲む?」
 沈黙を気にしたのか、立ち上がって台所へ向かおうとした真田を手で制して、テーブルを乗り越えて近付く。何事かと見ている真田の両足を跨ぐ動きを見せると、真田は乗り掛かられるままにソファへ腰を下ろし、その膝の上に速水を載せる。太腿の裏に真田の体温を感じながら、速水は言った。
「ストレス解消しねぇ?」
 真田はしばらく速水を見つめたあと、表情を緩めた。
「……そうさせてもらうかな」
 初めて聞くような声だった。いや、聞いたことはある。ベッドの上では何度も。
 速水は耳の奥に痺れが残るのを感じながらもうひとつ口にした。
「今日は挿れてもいい」
 真田の目が見開いた。
「……申し出は嬉しいけれど。どうしていきなり? しかも予告って……」
「うるせぇ。てめえがウダウダしてっからだ。気が滅入る。オレはめちゃくちゃにされたくてここへ来たんだよ」
 真田は速水の言葉を聞きながら、徐々に笑みを刻んだ。
「こんな時にキミは……」
 真田の腕が伸びて、速水の肩に手が置かれた。速水は動かなかった。その手はそのまま下へ、撫でさするように降りていく。てのひらに到達する。視線は外さない。
「本当にキツくするよ」
 速水の背中に電流が流れた。
 この男はやると言ったら本当にやるだろう。人の体は知りすぎるほど知っていて、今まで自分との行為ではそのほとんどを実践してこなかったであろうことはうっすらと判る。
 てのひらを掴んだ真田の手が冷たく感じられる。違う、そうではない。自分の熱が上がっているのだ。
 目の前の真田の、きっちり着込んだ胸元をどうやって剥いでやろうかと思ったとき。
「先に部屋へ行っててくれるかい」
 あやすように掴んだてのひらを揺らして、真田はにっこり笑った。


 真田の寝室のドアを開けて、明かりをつける。真田らしい落ち着いた内装だ。速水はベッドに近付いた。先ほどから頭の中ではさまざまなことが渦巻いていて上の空だった。何も考えずにベッドへ倒れ込む。
 真田はシャワーを浴びている。それを待たされるのも、すでにことが始まっているかのような錯覚を受けた。心臓の音がうるさい。
 速水が普通に息をしていると、とある匂いに気付いた。
(……あ、今週こいつ布団干してねぇな)
 真田は大体一週間に一度は布団を干している。それを忘れるほどの、なにか。
 真田は香水の類はつけない。体臭も薄い。だが倒れ込んだシーツからは確かに真田の匂いがする。ベッドに沈んだまま速水はぼうっとしていたが、そのうちそろそろと腰を浮かせた。
(やべ……勃ってる)
 速水は頭に血が上る感覚を覚えた。







 速水は何も考えられずぼうっとしている。
 昨夜、乱暴に髪の毛を掴まれた頭皮がまだひりひりしている。少し頭を起こして自分の体を眺めた。手首が痣になっている。掴みすぎ、ってゆ―か、そのままの状態でいすぎ。ていうか跡、つけすぎ……。どうしろってんだ……。
 目がしぱしぱする。泣きすぎだ。限界まで開かせられた股関節も痛む。真田が一体どのあたりまで限界を判っているのか謎だ。事実、ただ痛むだけで普通に動く。そして速水の内部はいまだ真田を締め付けているかのようにわずかにうごめき続けている感覚だ。
 膣よりキミが気持ちいい。
 最中の真田の声と行為と言葉に速水は今まで知らなかった世界を体感させられた、その余韻が抜けきらない。もう丸一日たつのに。
 起きたら真田はいなかった。時間が押していた、というより時間がない状態を判っていたんだろう、書き置きもしてしっかり身支度もして出かけたらしい。自分まですっかりきれいになっている。シーツまで。
(ずいぶん余裕あったんだな、ムカつく)
 真田はまだ帰ってこない。体のだるさと高揚感が収まらない。体中が熱を持ったままだ。
(…………のヤロー…………)
 こみ上げる思いをどうにも出来ないまま寝返りを打って、枕に顔を埋めた。枕までは替えなかったのだろう。まだ真田の匂いがした。何度もフラッシュバックする。
 掴まれた手のひらの力。濡れた唇。のしかかられる心地良い重み。掠れた息遣い。首筋の鋭い痛み。耳元に注ぎ込まれたたくさんのことば。熱すぎた粘液。
「…………………」
 ちいさく、さなだ、と呟いた声は枕に染み込み、自分の耳にも届かなかった。





 何したんだよ真田せんせぇぇぇええ!!笑
 まんなか、まるっとスルーですいません。わたしにはレベルが高すぎました。スーパードクターSのSは紳士のS!サディストのS!真田のタメにあるよーなイニシャルですね!笑



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