※黒スーツ着用エルリック兄弟(弟生身でどこのハリウッドスターですかってな男前)仕様。エロ注意
「え、おい、アル……………っ、」
弟の手の動きに不審なものを感じて、エドワードは眉を歪ませて軽く弟の胸を押した。押してからびくともしない程よく鍛えられた胸板にドキリとしている間に、アルフォンスはエドワードの首筋に甘く噛み付く。
「…………、ッ」
息を呑むエドワードの、その隙に乗じてアルフォンスのおおきな手のひらは兄の体を覆う邪魔なものを取り払ってゆく。片手でボタンを外しながら、片手で胸や脇腹をくすぐる様に撫でるので、抵抗しようにも体が翻弄されうまく動けない。
「…………っふ、あ」
ちゅう、と鎖骨を思い切り吸われた。いきなりのことでエドワードも声を抑える余裕がなく、ぱっと赤らめた顔にアルフォンスの精悍な顔が近付く。にこりとしたその笑みに思わず見蕩れたその隙に、アルフォンスの唇はエドワードのそれを優しく啄ばんだ。
あたたかな腕に抱き止められた姿勢のエドワードはまったく抵抗する気力がなくなってしまって、大人しく溶かされるままになる。
ちゅ、ちゅ、と角度を変え唇を舐められてぞくぞくしていると、アルフォンスの熱い舌が進入してきた。唇の裏側を舐められて思わず口を開くと、待っていたと言わんばかりに奥まで入り込む、その熱さ、なめらかさにエドワードの脳天は痺れる。硬く尖らせた舌先で口内の天井を何度も擦られて、エドワードの体は面白いほどに跳ねた。舌を絡みとられ吸われると、エドワードはびっくりして、それ以上に体中をぞくぞくするものが駆け巡り、翻弄される。
「キスだけでこんなに感じるんだ、兄さん」
唇を離して呟くと、息を荒くしてどこかぼうっとなっているエドワードは声を荒げた。それでも微かなものであったが。
「お…前が…変なとこばっか…するから…」
「そう? でもこれキスだよね」
「んぅ、」
言い終わらぬうちにまた口付けられ、エドワードの鼻腔から吐息が漏れる。キスをされながら何度も体を摩られて、エドワードは目をぎゅっと瞑ってからだがおかしくなってゆく状態に耐えようとするが、もうキスとてのひらの愛撫だけでアルフォンスの手中に落ちている彼には無駄な抵抗だった。アルフォンスのてのひらが体をなぞりながら下方へと下ってゆく。エドワードは焦ってアルフォンスの腕を掴んだ。
「あ………アル………アル」
「なに」
「待て………待て、オレ」
はぁはぁと頬を上気させて、困ったように呟く。
「ど、どーにか、なっちま…う…うくっ」
エドワードの言葉の終わらぬうちに、アルフォンスの腕はするするとエドワードの滑らかな肌を滑ってゆく。制止の声を出そうとしたエドワードは。
ぎゅう、と抱き締められた。
もとよりハグが大好きな兄だ。これをされては文句の言いようがない。心地よさに思わず目を瞑ったエドワードの耳元でアルフォンスは深く響くテナーを注ぎ込んだ。
「どうにかなっちゃって。僕の手でね」
ぞくり、とした。臍のまわりを指でなぞられて思わず体を捻ると、逃がさないとでもいうようにアルフォンスはエドワードを抱え込むように体を曲げて、ベッドへとやんわりと倒れ込んだ。
「………………っちょ………っ」
エドワードが困惑して体を起こそうとすると、アルフォンスは胸部をエドワードの上半身に押し付けて本格的にスラックスを寛がせ始めた。上半身を完全に押さえ込まれたこの体勢は、どうしたことかびくとも動かない。体勢的に当たり前だということを、エドワードはそうされてから判って、ひどくうろたえた。まるで手馴れている。どうして、という疑問と、これから何をされて、どうなってゆくのかという不安にエドワードは混乱した。
「………っひぁ!」
勃起しかかっている自身を指先でなぞり上げられ、エドワードは思わず甘い声を上げた。アルフォンスの手はさきほどからひと時も休ませずてのひらをエドワードのすべらかな肌に這わせている。エドワードの呼吸は乱れっぱなしで、なのにアルフォンスはうっすらと笑みを浮かべて行為を続けるばかりで、エドワードはひどく不公平だと思った。
「……あっ、……あっ! アル、アルフォンス」
「……………」
「アルフォンス……っっ!!」
ねだる様に反応を促され、アルフォンスはエドワードの顔を覗き込んだ。
「どうしたの、兄さん」
「ど…したのじゃねー…よ、…んでお前…っ」
「…?」
「なんでお前……何も喋らねーんだ…よ、あっあっ」
エドワードが言葉をつむぐ間もアルフォンスの手は兄の体を這いずり回り、エドワードはあられもない声を上げる。
「……っひ、ぁ、」
「声出すと判っちゃうからね」
エドワードは思わず弟の顔を見た。行為をされ始めてから初めてまじまじと見つめた弟の顔は、途方もない情欲に彩られているのだった。エドワードはまるで自分にそれが移ってしまったかのように頬を赤らめる。
「ねぇ、判ったでしょ?」
「ひぁ! あぅン!」
「僕は今相当参ってるんだ、君に」
「ふ…………あぁっ、あっあっ…………」
唐突に性急になる愛撫に、エドワードはわけもわからず喘がせられた。シーツに散らばる柔らかな金髪を見下ろして、アルフォンスはぎり、と歯を噛み締めて笑う。
「困った人だ。どこまでも愛しい人だね、兄さんは」
また緩やかな愛撫に変わった。このまま高みへ昇らされると思っていたのに、これではどうしようもない。エドワードは切なそうに呼吸をしてアルフォンスにしがみついた。アルフォンスも華奢な兄の体を折れるほど抱き締めて、形のいいエドワードの耳の中に舌を差し込んだ。
「………んんッ」
唇から漏れる甘い吐息を聞いて、アルフォンスは囁く。
「可愛いよ」
またぞくりと体が熱く震える。
「あ……アル……アル……」
「ふふ……凄いね、兄さん……凄い可愛いカオ。可愛い声。こんなのみんなが知ったら、どう思うだろうね?」
言いながら先端を擦られ、指先で撥ねられ、五本の指で先端から出る蜜を塗りつけるように、根元から先へすぼませる様になぞられ、強く扱くようなことはまったくない。まるで拷問だった。エドワードはいっそのこと殴ってやろうかと腕を振り上げたい気持ちだったが自分の体はどこもかしこもアルフォンスの手の中で閉じ込められている。ひどく強い力。びくともしない。途方もない力の差を思い知って、エドワードは屈辱とともにある種の恍惚を覚えた。オレはこんな奴に欲情されて、抱かれているのか。
ぷっくりと立ち上がった胸の蕾を、急に押し潰される。くりくりと摘み上げられて、エドワードは体中が甘い快感に犯されて白い喉を仰け反らせた。
「……ぅひっ、あっ、あっ、あぁ」
「今日は一日中、気持ちいいことしよう。たくさん啼かせて、イカせてあげる」
アルフォンスの手のひらが急にエドワード自身に甘く絡みつき、そのまま激しく擦られる。にちゃ、ぬちゃ、と自分の精液で摩擦される音もエドワードの聴覚を刺激する。予想だにしていなかった感覚にエドワードの体はあっさりと理性を手放した。
「……っはひ……あぅ、あ、………うぁぁあーっ」
エドワードの体が痙攣するのと、放出される精液を楽しげに見下ろして、アルフォンスはそれでも愛撫の手を止めなかった。それどころかますます激しく擦り上げられる。エドワードはもう、どうなってしまうのか判らなくなって、ただ洪水のように押し寄せるきつい炎のような快感に翻弄されて啼くばかりだ。
「ぃ……ひぃ、あぁぁ、イヤ、い……やぁっ、も……アル、アル、やめ…………あぁっ………あ、あ、あ」
「もうダメだ……兄さん、君をめちゃくちゃにしたくてたまらない」
いや管理人がたまりません。あー入れたかった