※3人+一匹の写真撮影(な感じに見えませんでした??)後なんか車で帰ってる途中らしいです(スーツ姿のままで)エロ注意ってかぶっ込み注意。















para-Box β
"plastics ocean"












 潮風に柔らかな金髪を流れるままに任せ、助手席のドアの窓に肘をかけて景色を見ていたエドワードは、急にスピードを緩めた車に運転席のアルフォンスを見た。整った顔立ちの弟はハンドルを回し、少し広くなった海辺に近い路肩に車を寄せて止めた。
「どうした? アルフォンス」
「ん、ちょっとね。風が気持ちいいからさ」
「……そだな」
 エドワードは大して気にも留めず、窓から頬を出したままで風に髪を預けた。アルフォンスも何をするでもなく景色を見ている。夕日は沈みかけ、ウミネコが鳴いている。あたりは静かで、秋も深い海岸には人の気配もなかった。
 ……と。エドワードの視界の端で何かが動いた。アルフォンスが、エドワードの座席の背凭れに後ろから手を回して掴んでいる。弟の顔がすぐ近くに迫り、エドワードは少し驚いた。
「な、何だよ?」
 弟はにこりと笑って言った。
「何だと思う?」
 微笑む弟の顔が、さきほどカメラに向けられたよそ行きの、男女問わず魅入られてしまいそうな、エドワードですら胸が高鳴ったほどのものであったので、知らず頬を熱くする。
「何って、……ぅン、」
 アルフォンスが近付いて、何か言おうとしたエドワードの唇を自分のそれで塞いだ。背凭れから浮く肩を軽く押さえて、深く口付ける。斜めに凭れていた状態では、軽い力で押さえるだけで難なく動かなくなるものだ。エドワードはいきなりのことで焦って、アルフォンスの肩を両手で掴んで距離を取ろうとする。だが唇を吸われ、歯列を擦られ、歯茎をなぞられ、あっという間に体中の力が奪われていく。
「…んっ、……ん、んぅ」
 アルフォンスは大人しくなったエドワードの唇を最後に軽く吸い上げて、ゆっくりと離れた。エドワードの顔を覗き込むと、瞳を半分閉じ、すっかり上気させた頬で呼吸を荒くしている。
「な……ッお前、いきなり……」
「いきなりじゃないよ、別に。最初からそのつもりだった」
「じゃ……じゃあお前、車で帰ろうって、アレ……」
「そうだよ」
 アルフォンスはそっと指でエドワードの白い頬をなぞった。
「僕の思考はいつも君で占められてる」
 アルフォンスの微笑みと指先が、エドワードの体に一気に火を付ける。かぁっ、と頬を染めて自分を見上げる兄に、アルフォンスは唇から吐息を漏らした。
「可愛い人。気持ちいいことをしよう」
「……アルフォンス、何……っ」
 動こうとしたエドワードの視界が、がくん、という音とともに変化した。アルフォンスがエドワードのシートに体重をかけた状態で、リクライニングのバーを引いたのだ。エドワードが体を起こそうとしても、覆い被さった状態のアルフォンスに肩を押さえられるだけで軽く押さえ込まれてしまう。アルフォンスは自分の首元を手早く寛げながら、エドワードのネクタイに長い指先を差し込み、解いてゆく。何の躊躇いもないその動作に、エドワードは一気に期待と不安に襲われた。
「あ、…アルっ! アル、ちょっ…」
「誰も来ないよ。大丈夫」
 さきほどのキスで体を解されたエドワードに抗える力はない。アルフォンスはしゅるしゅるとネクタイを取り払い後部席へ放り、お互いのカッターシャツのボタンをはずしてゆく。見上げるアルフォンスの男らしい頤の線と、滑らかな曲線を描く喉元を、エドワードは思わず凝視した。
「兄さん、ちょっと体起こして上着脱いで。…そう」
 弟の言葉は魔法のように、抵抗する気がなくなってしまうのだった。白いカッターシャツ一枚を羽織っているだけの状態になったエドワードの肌を撫ぜながら、アルフォンスはエドワードに顔を寄せ、赤く染まった耳朶を甘く噛んだ。
「……っふ、ぅあ……っ」
 どきん、どきん、どきん、自分でも動揺するほどに鼓動がうるさい。アルフォンスの指がつう、と首筋を降りて行き胸元に到達する。そのまま感じやすい部分へゆっくり移動しようとするのを見て、エドワードは思わずアルフォンスの腕を掴もうとした。が、逆に腕を掴まれ、ばんざいをするかのようにぐいと引き上げられ、深い口付けがなされた。まるでそうすればエドワードが抵抗しなくなるのを知っているかのように。
「んっ、んふ、……………ふぁ」
 実際そうなのだった。エドワードは、アルフォンスの熱い舌で緩急を付けて口内を揉みしだかれると、まるで体中が蕩かされる感覚に陥る。弟から与えられる快楽のすべてを受け入れる生き物になる。エドワードははじめから弟の手中に墜ちている。





「……いっ……ぅ、ぁぁっ……」
「ゆっくり……ゆっくり、そう」
「……ぅっ! …ぁ…! ……ぁあっ……!」
「大丈夫……僕からは動かないから。急がないで」
 アルフォンスの膝に乗せられ、漏れる吐息を塞ぐようにアルフォンスの首元に唇を押し付けて、エドワードは体の震えを押さえるようにアルフォンスにしがみついている。
 自らの体重で埋め込まれたアルフォンスを、少しでも意識すればたちまちその熱、形、大きさのすべてを身をもって感じることになる。その度にエドワードは堪らず涙を零し、しがみついたアルフォンスの首元に頭を擦り付ける。どうにもならないこの状態をどうにかして欲しいのに、感じすぎているせいで自分からは毫ほども体を動かせないのだ。
「凄いなぁ……見える? ちゃんと、入るものなんだね」
 ほら、と結合部分をゆるりとなぞられて、エドワードの体はびくりと跳ねた。
「……ぃやぁ……っ!!」
「ふふ、ごめんごめん。なじむまで待つから……」
 髪の毛を漉く指が頭皮をなぞり、エドワードはそれだけでもびくびくと痙攣する。涙を零しながら深呼吸するエドワードの額や頬に、アルフォンスはちゅ、ちゅ、とあやす様に軽く唇を押し当てる。押し寄せてくる波のような感覚の中で、アルフォンスの柔らかな愛撫を感じ、少しでも彼の思うようにと無意識のうちに感じる。
 だが僅かでも下腹部に力を入れてしまうと、途端に体中に熱くて鈍い電流のようなひどい快感が押し寄せる。快感というより、それを感じれば自分がどうにかなってしまうような得体の知れない感覚なのだ。
「……っアル、……あ……ア……ル」
「ん……?」
「ど……………にかして、助け……助けて……」
 アルフォンスはエドワードの腰に回していた手を離し、柔らかな金髪を汗で喉や頬、美しい形の鎖骨に張り付かせて、涙の溜まる大きな瞳で懇願するエドワードの顔を挟み込んで、そのまま髪を漉き上げるように後ろへ遣る。
「うん…うん。判ってる。……自分から動ける?」
「……わ………判ん……な……、ひっく、あ、ぅ」
「ちょっと頑張って腰を上げてみて? ゆっくりでいい」
「ぅ………ぅく、ひ、……………やぁぁぁ、あぁっ………ぁあーっ………!!」
 弟の言葉に、目をぎゅっと瞑って必死で体を持ち上げようとするが、途端に内壁が絡みつくようにその行動を妨げる。
「ん……兄さん、凄いね……こんなに……」
 アルフォンスはそのあとに続く言葉を敢えて言わず、目線をあわせて微笑んだ。それから。
「本当に可愛い人」
 爪先から脳天まで、エドワードの体中を、羞恥と歓喜が駆け抜けた。途端に、弟の逞しい腕に抱えられ、繋がった部分を一気に引き上げられる。
「い、ぁあああぁっ……!!」
「……エドワード……」
 耳に注ぎ込まれた確かなその言葉にエドワードは刮目した。だが次の瞬間、自分の体重を支えた弟の腕の力が弱められ、そのまま下に落とされ、肉を掻き分けて入り込んでくる弟の熱い体温を感じ取る。どうしたらいいのか判らない、どうしようもない、どうにかして欲しい、溢れる感情と感覚がそのまま涙と声になって出てくる。
「ひぁ……ぅぁぁ…ぁぁあーっ」
「……っ、くっ、エドワード……!」
「ぅあっ……アル、アル、アル……ふはっ、あぁっ、あぁぁぁん……!!!」
 ずちゅ、ずちゅ、先程の強すぎる出し入れを等間隔で行い始めたアルフォンスに、エドワードはまったく訳が判らなくなってしまって、ただただ目の前のアルフォンスにしがみ付いて泣いた。この世界が自分の知る世界ではないような、この感覚は確かにこの世にあるのものなのか、それすらも今のエドワードには判らなかった。助けを求めるようにアルフォンスの頬に頬を寄せると、口付けられて更に翻弄される。
「ん……んふぅ……あ、はぁっ、はぁっ……あ、ぃっ…ぁぁぁっ……!」
「兄さん……兄さん……兄さん……っ」
「だ…だめ……だ、め……あぁっ……も……やぁぁん……!!」
「エドワード……一緒に……行こう……っ」
「だめっ、だめっ、も…っ判んな……いやぁぁぁ、ぁ、あぁぁぁーーーーっっ!!」
 アルフォンスの熱い腕に背中が軋むほどの力で抱き締められたエドワードは、それが合図だったかのように頭の中を真っ白に弾け飛ばされた。自分の内壁の奥に熱い液体の飛沫を感じて、更に痙攣する。アルフォンスのものだと感じ取った途端に体中の熱が爆発した。
「……ひぐ、……あぅ……あぁっ……あー……」
 どくどくと自らの胸とアルフォンスの腹を濡らして、エドワードは掠れた声で泣いた。その間、汗で濡れたエドワードの華奢な体を、大きな腕で包み込むように、どこにも逃がさないとでもいうように、しっかりとアルフォンスは抱き締めていた。
「ひっ……ひっ……あ……ぅ……っくふ…」
 最後まで出し切らされたエドワードは、かくりと体中の力が抜けて、アルフォンスの広い肩に頭を預ける。
「兄さんが……イク時が凄く好き。声もくちびるも、最高にキュートだ」
 アルフォンスの、どこか恍惚としたそのセリフが、夢の中を彷徨っていたエドワードの心をすぐさま呼び戻した。かあっと頬を赤らめたエドワードは精一杯の抗議のつもりで、肩口に甘く噛み付いてみせる。
「…った……ふふっ。跡付けていいよ。みんなに見せびらかすから」
 う、と小さく呻いて離れるエドワードを、自分から離れないように引き寄せて、アルフォンスはエドワードの耳元で囁いた。
「今じゃなくていい。…このあとで、もう一度噛んで」
 目を一瞬見開いて、何か言わんとしたエドワードの紅く濡れた唇を、未だ荒い呼吸のまま、そのセリフごと飲み込むように口付けた。




























かっこいいスーツアルはもちろん運転もプロ並みだと思っている方はご遠慮なさったほうがよろしいかと思われるゾーンです
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