ファイナル・ラバーズ〜「揚羽蝶の言い訳を聞け」ディレクターズカット編〜





「愛してる。ボクはもう、それだけでいい」
「…………………」
「…………………」
　はいカット〜
「……ふ〜、お疲れ」
「お疲れ、兄さん」
「あー疲れた。なんかごそっと疲れた」
「凄い良く判るよーな判んないよーな擬音だねそれ。てかこのボクの最後のセリフ絶対嘘っぱちだよね。愛してるそれだけでいいなんて有り得な〜い。兄さんに突っ込んでヒィヒィ言わせたいし喘がせたいし泣かせたいしオネダリさせたいし色々したーい。ねぇ兄さん」
「いやオレに振るなよ」
「他に誰に振ったらいいのさこんな話」
「振るな」
「………………。はーっ。………ああっ………なんかも〜っ……」
「何だ、何なんだ」
「いや、ごめん。何かホント兄さんてかわいい。やっぱりそこに居てくれてるだけでアレだよね、奇跡だよね。何か今しみじみしたな〜」
「今の会話のどこをどういう経緯で辿ってその結論なんだ。宇宙人かお前は」
「いやもうどう思ってくれたっていいです。かーわいいー。だいすき。あーボクってやっぱり幸せものだよね〜〜〜………。ねぇ兄さん」
「オレに振るなっつーの！！」
「………あぁぁぁかわいい…………な、なんかもうむちゃくちゃ可愛い。どうしよう……」
「………………」
「……………かわいいなぁ…………」
「………………」
「兄さんに触りたいなぁ」
「ふ〜〜〜っ」
「？」
「も、いーよ何でも」
「へ？」
「如何様にもなさって下さい。どーぞ好きなように」
「…………なんか燃えないなぁ」
「何だそりゃ」
「ボクの好きな兄さんはふてぶてしくてワガママで傲岸不遜で口が悪くて目つきも悪くて手癖足癖悪くて女王様なところだからそんな兄さんは兄さんじゃない。嬉しくない」
「じゃーどうすりゃいいんだ」
「激しく抵抗してくれると燃えます」
「陵辱プレイかよ。いやしかし待てよ、お前の前ではしおらしくしてりゃオレは貞操の危機を免れるって訳か？」
「はっ……」
「あー何かいいこと聞いたなーそうかー。……なぁ、アルフォンス……？（上目遣いで悩ましげに。）」
「そっ…………それはそれで物凄く燃える………！！！！（鼻血）」
「何でもいいのかお前はーーーーーー！！！」





アルフォンスの一人勝ち。惚れたものの負けとは良く言うがこの場合エドが負けたのはエドのせいだ…多分←それってどういう…（笑）





※おまけ
「兄さん、上のセリフで間違いがあります」
「判ってるから言うな」
「兄さん貞操って昔鎧で」
「言うな！！！！！」
「…かぁわいい〜〜〜……（めろめろ。）」
↑本当に何でもいいらしい（これも愛のかたち）