拍手ネタ「平和なアルエドに浸るの巻」より続き。







「ったくもう……人の話聞きやがらねえし……」
「兄さん……だってだって嬉しそうじゃない……しくしく」
 目の前で異様に落胆している弟にエドワードはため息をついた。本当に少し困ってしまって、一瞬後、ふと腕に抱えた薔薇に、今目の前のひとに満面の笑みとともに贈られた花に、そっと顔をうずめてみる。静かに呼吸をして、薔薇の香りを体いっぱいに吸い込んだ。
 かわいいアル。オレの為に買ってきた薔薇。
 エドワードは、今度こそ素直に、微笑を漏らした。
「なぁ、アル」
「なに……?」
 エドワードは薔薇に端正な顔を埋めたまま少し顔をあげてアルフォンスを見た。上目遣いで、微笑む。
「さんきゅな」
「……………」
 きらきらひかる金髪が、深紅の薔薇に降りかかる。薔薇の香りとエドワードの香りが混じり、鼻腔を擽っている。アルフォンスはばかみたいに口をあけたままで、魔法にかけられたように、大好きな兄の顔を見つめた。
「嬉しいよ。判れよ。オレのことならなんだって判るんだろ」
「うん………うん、うん。……どういたしまして。……兄さんに、似合って、凄くうれしい……」
 見る見るうちに嬉しそうに頬を染め、たどたどしく言葉を紡ぐアルフォンスに、どうもオレはブラコンの気が過ぎる、と自嘲なのか惚気なのか区別の付かない苦笑がエドワードの頬に浮かぶのだった。











エドワードがだいすきなんだーーーーーーーー!!!!!(T□T)(おちついて。わかってるからおちついて)